【15.11.20】能登支部11月例会
買い物難民・弱者とどう関わるか
報告者 上野 真人 会員
㈲スーパーロフティ 専務取締役
大学を卒業し別のスーパーで五年ほど勤めた後、社長である父から呼び戻された。当時は立地が悪く店の知名度も無かったため売上が伸びない、入社した方は定着しないと非常に悪い環境で、自分も二年ほど休みなく働き精神的に辛かった。
研修での「お客様は安いのが好きではなく、高いのが嫌い」という言葉が印象に残り安売り競争からの脱却を決める、生鮮食品の強化、館内をLED照明に変更など改善の取り組みを行い、直近は財務的に安定し軌道に乗っている。また経費削減を徹底したが、人件費は削減しないことを念頭に置いていた。
今後の課題は定着率の向上。新卒採用を初めて七年で十五名ほど採用したが、受け入れ体制が構築されておらず全員退職。事業継承のため経営側にシフトしたいが、人出が足らず現場に出ざるを得ない状況が続いている。他にも県外資本の進出、消費税増税など課題は尽きない。
地域の食を提供する企業として、買い物難民・買い物弱者とどう関わっていくか。高齢者が買い物袋を重そうに持っているのを見ると申し訳ない気持ちになる。ビジネスで考えた場合、配達サービスなどは採算が取りづらい。しかし地域に支えられて成り立つ商売をしているため、地域に恩返しをするつもりで新事業を計画したい。