【15.11.25】金沢駅西支部11月例会
「三方よし」の基本姿勢で
報告者 荒木 心 会員
荒木空調工業㈱ 代表取締役
三十五歳で社長に就任し七年目になる。大学四年生の時、創業者である父の末期がんが発覚、それまで後継者になることは考えていなかった。父は五十歳で他界し母が社長になり、伯父さんに専務として入社してもらった。他社で修業して二十八歳の時、常務として入社すると、社員から毎日トップ二人への不満や愚痴を聞かされた。何とかしようとISOを取得したり自分なりに理念を作ったが表面的なことだった。社長に就任した前後は連続赤字を計上し、数字ばかりを追う様になり、経営の羅針盤が欲しいと思っていた。そのことを宗守会員に相談すると、経営指針講座受講を勧められ同友会に入会した。何とか理念を完成させ社内発表した。
受注を受けて社員に話す時は「その地域や世帯の人達の健康を考え安心安全な水を提供する、命のバトンタッチができるそれが使命だ」と話す。指針の基本に「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの姿勢がある。業務の中で、その物件における売り手、買い手、世間は誰なのか、皆よしなのかを確認する。
経営指針講座を受けていなければ、今の姿勢も襟を正して考えることもなかった。父の死に直面していなければ、自分の人生も変わっていた。経営指針を通して、本当に大切なこと、本質は何なのかを追求していきたい。