【16.03.03】第6期共育塾④
同友会の本質は「労使見解」
三月三日(木)共育塾第四回目が近江町交流プラザで行われ、加藤明彦氏(エイベックス㈱代表取締役会長/愛知同友会代表理事)に「労使見解の学びを深め、人を生かす経営を」をテーマに報告してもらった。以下報告要旨。
同友会会員としてやるべきことは企業体質を強くして、継続発展していく会社づくり。これをやるのにどうするのかが労使見解だ。同友会は、企業の大小、職種を問わず真剣に経営と向き合っている人々の集団である。その場にいるだけでよい経営者になれる気になってはいないか。自分の心と向き合い、模索し、実行し、挫折し、また立ち上がる。その繰り返しが続いている人が本物の学びをしている人。
同友会の本質は「労使見解」にある。①「経営者の経営姿勢の確立、これこそが社員との信頼関係を築く出発点」と謳っている。一人ひとりの社員が成長した分、会社は発展する。これが会社発展の原動力である。②経営指針の成文化とその全社的実践・共有。③社員をもっとも信頼できるパートナーと考え共に育ちあう。④外部環境の改善にも労使が力を合わせよう。身近にやれることから始める。
人間尊重の経営の考え方の基本となるのが自主・民主・連帯の精神で、それは労使見解に結実している。生きることの保証は民主。命の重さに差はなく、生きるそのものに価値がある。あてにし、あてにされる関係が連帯で、暮らしを守ることは人間の社会性。人は一人では生きられない。感謝の念、これが経営者にあればもっと素直になれるはず。自主は人間らしく生きることに通じる。やらされ感をなくし、潜在能力を引き出す風土づくりをする。会社に都合のより社員教育ではない。
同友会らしさとは、同友会運動や企業経営で同友会理念を実践しているという意味で「同友会理念の体現」と表現する。労使見解に基づいた経営指針をよりどころに人を生かす経営を実践していること。同友会での学びはテクニックではなく、本質を知り、科学性と創造性を発揮して経営に対応すること。経営者としての成長=自己変革がはかられる。